日本プロ野球と米メジャーはなぜ市場規模が違うのか?

MLB風景 メジャー

こんにちは。野球歴10年、野球オタクのさわらです。

大谷翔平や山本由伸などのスーパースターは日本球界にとどまってはくれません。

なぜでしょうか。

一番強いリーグだから?

それもあるでしょう。

ではなぜ大リーグが一番強いリーグなのでしょうか。

理由はカネです。

これを見てください

プロ野球界の未来は? カギは「リーグマネジメント」古田と考える「再編問題」から20年
<全4回の#3>

この25年間で日本は全く市場規模が大きくなっていないのに対して、アメリカは約10倍となっています。

カネがあるリーグに一流の選手は集まります。

ではなぜこんなにも市場規模が離れてしまったのか、野球に詳しくない人でもわかるようにやさしく解説していきます。

結論:「リーグビジネス」、「チームビジネス」

なぜこんなにも市場規模に差が出たかというと、日本はチームだけの利益を追求したビジネスをしているのに対して、米はリーグ全体を考えたビジネスができているからです。

では具体的にどんなことをして、メジャーリーグが発展したのか、なぜ日本プロ野球は成長していないのかについてわかりやすく解説していきます。

米の市場規模が上昇した理由

大リーグの市場規模が拡大したのには、わけがあります。

大リーグの発展には数えきれないほどの貢献者がいますが、ここでは特に大きな影響を与えた「ピーター・ユベロス」氏、「バド・セリグ」氏の功績を紹介します。

放映権ビジネスの拡大

まずはユベロスの功績です。

彼はリーグスポンサーを1業種1社に限定しました。

これによって、一社当たりのスポンサー収益が大幅に増加し市場規模が拡大しました!

また、全チームがまとまって放映権料を交渉し、「独占配信」をテレビ局に持ち込みます。

その結果、大型一括契約を結ぶことが可能になり、放映権料までも大幅増額されました。

その結果、彼が大リーグにかかわる前は、全26チーム中18チームが赤字でしたが、彼が指揮を執ったことで全チーム黒字あるいは均衡収支になっています。

米メジャーを4倍に

続いては、セリグ氏の功績です。

かんたんに言うと彼は「リーグをめちゃくちゃ面白くした人」です。

ここでは3つの具体例を挙げてみます。

  • 他リーグと対戦する「交流戦」
  • プレーオフ進出の可能性が残る「ワイルドカード」
  • 世界大会「WBC」の考案

今でこそ当たり前なこの3つはセリグ氏によってもたらされたものです。

ワイルドカードの枠を設けたことで多くのチームのファンがシーズン終盤まで興味を失わないようになったのです。

これらの影響で彼はメジャーリーグの市場規模を4倍にしました!!!

日本の市場規模が大きくならない理由

では、なぜ日本の市場規模は停滞しているのでしょうか。

これには2つの理由があります。

親会社の存在

1つ目は親会社の存在です。

ご存知のようにジャイアンツは読売新聞グループ、ドラゴンズは中日新聞グループの資本が入っています。

チームが放映権の値段を上げる

→ 放映したい会社(読売新聞など)に多く費用がかかり

→ チーム資本が減る

ということになります。

この構造によって、メジャーリーグのように全チームがまとまって放映権交渉ができない状況です、、

アンバランスな強さ

2つ目は各チームの強さがアンバランスだということです。

  • ソフトバンクの2014~2020までの7年間で6回日本一
  • 中日の直近12年のうち11年Bクラス

このように強いチームと弱いチームがはっきりしています。

プロスポーツの世界では戦力が拮抗していることが盛り上がりに直結します。

したがってどこが優勝するかわからないリーグとなるような工夫が必要です。

改善策

メジャーリーグでは、バランスをよくするために2つの工夫があります。

リーグ収入の分配法

1つ目はリーグ収入の分配方法です。

リーグ全体の収入は同じ金額で分配されるわけではありません。

稼いでいるチームには少額、稼いでいないチームには大金を分配することで戦力の均衡が保てます。

年俸制限

チームの選手すべての合計年俸が一定の額を超えたチームは、超えた分の20~30%をリーグに収めるルールがあります。

このルールもバランスの良いリーグの大きな手助けとなっているでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

市場規模が違うのは工夫されているかどうかにあるということです。

ですが、日本の経営者が何もしていないわけではないことも言っておきます。

いま、日本プロ野球も本気で市場規模を上げようと頑張っています!

どんなことを頑張っているか、プロ野球の裏側を知りたい方はぜひ私が参考した「日本プロ野球改造論」を読んでみてください!

以上、さわらでした!

【参考文献】

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